2025/03/10

卒業式答辞(選択登校生)

よい答辞でしたので本人許可を取り掲載いたいます。「選択登校型」が少しわかる内容になっていると思います。

~卒業式答辞~選択登校生抜粋

私たちは、それぞれ異なる理由を抱え、この通信制高校に入学しました。新しい環境への期待もありましたが、それ以上に、不安のほうが大きかった人も多いと思います。

毎日決まった時間に登校するわけではないこの学校は、自由であると同時に、自分との戦いでもありました。思うように課題が進まない日もありました。孤独を感じることもありました。「このまま進んでいけるのだろうか」と、不安で押しつぶされそうになったこともありました。

だけど、そんなとき、気づけたことはひとりだと思っていたこの道の上に、支えてくれる人たちがいたこと。画面越しでも親身になって相談に乗ってくれた先生方、登校したときに声をかけてくれた友だち、そばで見守り続けてくれた家族や友人。その存在があったから、私たちは今日、この卒業の日を迎えることができました。

通信制高校という選択は、決して「逃げ」ではありませんでした。むしろ、自分を大切にするための、大きな一歩でした。自分のペースで学び、考え、悩みながらも進み続けたこの時間は、私たちにとってかけがえのないものです。ここで学んだことは、教科書の知識だけではありませんでした。「自分の生き方を、自分で選んでいい」ということを、この学校が教えてくれました。

先生方、本当にありがとうございました。私たち一人ひとりに寄り添い、時には励まし、時には厳しく導いてくださったこと、心から感謝しています。どんなときも「あなたのペースでいい」と言ってくださったその言葉に、どれほど救われたかわかりません。

保護者の皆様、どんなときも見守り、支えてくださり、ありがとうございました。私たちが悩んでいたとき、何も言わずそばにいてくれたこと、何気なくかけてくれた「頑張ってるね」の一言に、どれだけ励まされたことでしょう。

そして、ここで出会った仲間たち。私たちは、それぞれ違う背景を持ちながらも、同じ場所で学び、励まし合い、時には弱音を吐きながら、共に歩んできました。ここで出会えたことは、きっと偶然ではなく、意味のあることだったのだと思います。これから別々の道を進んでも、この絆が消えることはありません。

そして後輩の皆さん、
時には壁にぶつかることもあるかもしれませんが、仲間と助け合いながら、一歩ずつ前に進んでください。
みなさんならきっと大丈夫。自分を信じて、どんなことにも挑戦してください。

卒業は、新たな旅立ちです。進学する人、就職する人、夢を追い続ける人、それぞれが新しい道を歩んでいきます。これから先、思うようにいかないこともあるかもしれません。だけど、私たちはもう知っています。どんな道を選んでも、自分を信じて進めばいいのだということを。

私は四月から宝飯育の専門学校に進みます。将来、大好きな子どもたちと関わる仕事に就くために、一生懸命に学びたいと思います。

ここで過ごした3年間はあっという間でまだまだ寂しい気持ちで胸いっぱいですが
本当にありがとうございました。

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